人生を変えた出会い
私は心が寒いので暑さには強かったんですよ。
これももう過去の話なんですけどね。
俺の実家は裕福では無かったが、一応工業高校を卒業することはできた。
高校生活はごく普通のもんだったと思う。学力には自信が無かったが、少しだけ体力には自信があった。
特に目標があったわけじゃないが、就職することは自動的に決まっていた。
どちらにしろ頭が悪いから働くしかなかったんだけど。
頑張って働いているうちに人なみの生活ができると信じていた。
大学や専門学校に進学したやつより、手に職をつけて働く俺のほうがきっと輝いて見えるだろう。
そういう根拠のない自信というか願望みたいなのはあったと思う。
がむしゃらに働くために、比較的求人の多い無料出会い系サイトの仕事をすると決めた。
資格もある。それが働くモチベーションになった。
この仕事って男しかいないし、30過ぎると結婚できるか不安になってくる。
高校の頃の友達はもう半分以上が結婚してるんじゃないかと思う。
その時、誰も頑張っている自分を見てないことに気づいた…。
仕事のことを考えると、もう10年以上も同じ仕事をしてると転職しても内容は大して変わらない。同じような仕事しかできない。
そんな時に思いついちゃったんだよね。
ジョブチェンジに力を使わないで新しい出会い系を見つけるために頑張ろうと。
気持ち悪いと思う人も当然いただろうけど、これだけ頑張っている自分を分かってくれる人は絶対にいる!
そう自分に言い聞かせて俺は変わった! 生まれ変わったんだ!
世の中には自分と境遇は違うけど嫌々働いている人っているんだよね。
人身事故で電車が遅れてる時に駅のベンチに座ってる女の子に何となく声かけてみた…。ちょっと顔が好みだったからかもしれない。
ナンパだと思われたかもしれないが、構いやしなかった。
いろいろな話をしたが、女の子は「家が貧しいから高校を中退して働く」って言っていた。
なんか自分と重なる部分があった。
俺はテレビなんて見ないから今の若者がこういう状況になってるなんて知らなかった。後から分かったが就職氷河期と呼ばれる時代らしい。
女の子が言ってたことは本当かどうかはわからない。
本当でも嘘かは問題ではなかった。
こんな感じで可愛い子と境遇が同じってだけで話が合って連絡先を交換する!
そういう夢物語みたいなことが体験できる可能性があるサイトが今はいっぱいある。
出会い系サイトも選び放題な時代だ。
俺みたいな奇跡に近いことは期待しなくいい。
何が奇跡かって?
そう…そんな彼女も今では俺の嫁!
幸せをつかむには行動するしかないと思ったよ。